大抵のアイデア発想法の本には「アイデアは既存のものの組み合わせ」としか書かれていません。
そこでこのブログの作者が作ったコンテンツ(本・ゲーム・ツール・Webアプリなど)の紹介と発想法と作成方法などを解説したサイトを公開しています。
大西 武が作ったコンテンツ集 – https://vexil.jp
単に作っただけではありません。
本は20冊以上のプログラミング入門書と、一般書「3D IQ間違い探し」として商業出版しています。
ゲームやツールなどは、20回以上コンテストに入賞しています。また、ドコモでグランプリ、Microsoftで大賞もとっています。
「3Dクイズ」などは、全国放送のテレビ番組で10回ほど出題されています。タカトシ司会の番組などで。
ぜひ「Vexil.jp」のサイトを参考にしてください。
より高度なコンテンツを作るなら、やっぱり得意な分野の方がいいのは当たり前です。
僕の場合は3Dが好きでまあまあ得意なので、3Dコンテンツを作ることが多いです。
マイクロソフトの「Windows Vistaソフトウェアコンテスト」では、3Dツールも自作した「Identity」を使ってWPFクイズ「バグズバグ」を作りました。
WPFの専用3Dツールは日本製では多分僕しか作ってなかったので、WPFを使いこなしていたから大賞を受賞できました。
さらにWPFの入門書も執筆しました。
それぐらい技術に精通するのもコンテスト入賞のコツでしょう。
超大作が評価されるコンテストがありますが、例えば市販ゲーム「ドラクエ」等が入賞する「文化庁メディア芸術祭」などがあります。
個人制作でそんな何十億円もかけて開発されたコンテンツに太刀打ちできるはずがありません。
僕も「文化庁メディア芸術祭」に応募していますが、端から入賞なんて諦めています。ただデジタルコンテンツを募集するコンテストにはできるだけ全部出品したいだけですが。
100人のプロが1年かけて作るゲームを、1人で作ろうと思えば100年かかる計算になります。
だからニッチなコンテストを見逃さないように、アマチュアが応募しそうなコンテストを目指すといいと思います。
賞金が少なくてプロだと儲けにならないとか(文化庁メディア芸術祭も賞金が少ないですが)、製作期間が短いコンテストとか。
もちろん大作も審査に有利かもしれませんが、僕は一つのテーマで一発ネタで勝負しています。間違い探しなら問題はたった5~10問でも入賞しています。
「製作費のコストが出せないなら、アイデアを出せ!」当たり前ですね。
何度もアイデアは真似するところから始まるように書きました。
しかし元のアイデアと余りにも似過ぎているとコンテストではさすがに評価されません。
最初3D世界で視点の違う2枚の絵から間違い探しする「3Dクイズ.com」を作り、コンテストで入賞し、テレビに出て、本が出版されました。
https://3d-quiz.com
それをアレンジして、1画像をクリックしたら、同じシーンでカメラ視点が切り替わる際に変化がある3D間違い探し「フリップ」をいくつかのコンテストに出しました。
https://flip.vixar.jp
ところがあまりにも3Dクイズに似過ぎていたためか、一度も賞を取ることができませんでした。
ただしアレンジして全く別のアイデアに昇華して面白ければ、僕の作った「共通点を探せ」のようにNTTドコモのコンテストでグランプリを取ることもできました。
https://common.vexil.jp
つまり「テトリス」を真似て「ぷよぷよ」が発明されたような感じにすれば、新たなアイデアとしてコンテストでも評価してくれるはずです。
アイデアを考えることは誰でもできるし、いいアイデアを持ってる人も少なくありません。
でも実際にアイデアを形にしたり実行しなければ、絵に書いた餅に過ぎません。
それに例えばゲームのアイデアの場合、作ってプレイしてみなければ本当に面白いかは判断できません。
もちろんテストなのに完成させろと言ってるわけではありません。
プロトタイプを作るだけでも大分楽しいゲームかわかってきます。それに作っていたら何パターンもルールのバリエーションがあることに気付きます。試行錯誤して取捨選択してより面白いルールに仕上げていけば、1のアイデアが10にも100にも雪だるまのように膨れ上がります。
アイデアを持ってるなら眠らせておくのはもったいないです。
実現してこそアイデアがよりよいものになっていくので、是非活用しましょう。
22×22ピクセルの世界最小のホームページがあったそうです。
ゲームもプレイできたそうです。
そこで僕はもっと世界最小のゲーム「Dot」を考えました。
1×1ドットの点が表示された時にその黒点をクリックするだけのゲームです。
操作などのナビゲーションは全て音声で実装します。
https://html5.vixar.jp/dot/
世界一を超えたものを作るのもアイデアではないでしょうか?
こんなに超シンプルなゲームでも、ドットの色次第で得点が変わったり、1分間でスコアを競ったり、ゲーム性を出すのはアイデア次第でしょう。
いきなりゲームのアイデアを考えろ、と言われてもそう簡単に思いつくものではありません。
そんなときは好きなゲームを真似てプログラミングしたり絵を描けばいいんです。
スキルアップにもなるし、そこから発想が広がってアイデアが生まれる可能性が高くなります。
あのピカソでさえ、「二流の芸術家は真似る。一流の芸術家は盗む」とまで言っていたそうです。
どんどん既存のゲームのアイデアを盗んで、オリジナルのゲームにアレンジしたらいいです。
僕も「ツムツム」の物理演算を真似て、数字の書かれた玉を連続して選択して合計10になったら消せるアクションパズルゲーム「Sum10」を作りました。
https://html5.vixar.jp/sum10/
デジタル系コンテストに応募する作品は、ゲームが一番多いでしょう。
ゲームは子供の遊びだと思ってる人も少なくないでしょうが、今やアミューズメント産業では映画を抜いてゲームが世界で一番になっています。
ゲームは「アイデア」「プログラミング」「3DCG」「2DCG」「音楽」「デザイン」「サウンド」など、あらゆる分野の技術が要求される総合芸術です。相当センスが良くないといい作品はなかなか作れないでしょう。それにゲームを作っていくうちに様々なセンスが磨かれると思います。
世界で通用する文化は、アメリカのハリウッド映画と、日本のゲームやアニメだけだとも言われています。
僕の好きな任天堂の宮本茂さんは、ゲームを世界的な産業にまで押し上げたゲームクリエイターです。あのビートルズのポール・マッカートニーが息子のために、忙しいスケジュールの合間にサインをもらいに行ったほどです。世界のゲームショーではいつもサイン攻めにあうそうです。ゲームはもうオタクだけのものではないんです。こんなに尊敬される娯楽なのです。
子供の頃にテレビゲームをしたことがない人はほとんどいないでしょう。つまりみんなゲームを体験し、ゲームについての知識はあるはずです。だからアイデアを考えるのも他の分野に比べたらハードルが下がってることでしょう。
是非みんなで面白いゲームを作ろうじゃないですか!
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